2008年07月13日 (日) | Edit |
7月8日の沖縄タイムスに障害児保育の入所規定に関する記事が載っていました。
公立・認可保育所の入所規定で、県内20市町村が障害児の受け入れ年齢を「おおむね三歳以上」などと制限していたことに関する記事です。
以前、琉球新報がほとんどスクープのような記事や論説を出していました。つまり、「障害児の就園を市町村が拒否している」と批判するような論調です。
私はこうした記事が出ること自体、障害児保育と沖縄の障害児保育の現状が全く理解されていない証拠だと思っています!!
今回の沖縄タイムスの記事を引用してみましょう。
まず第一に「障害児保育」と「障害児を保育所に受け入れること」は違うということです。
障害児保育は、3歳児クラスになると、幼児数に対して先生が未満児に比してかなり少なくなるため、障害認定をして障害児を受ける「加配保育」を行うという意味合いがあるのです。
未満児クラスでは特別重い障害でなければ、実際は沖縄県の保育園は受け入れ(過ぎ)ています。障害があるかもしれないが、未満児で診断がついていない場合はそのまま就園しているケース(発達障害児など)もあります。
重い障害のある場合などは、ケアの点でも愛着の点でも親子通園などで支えられる方がよいと言われています。早期分離就園は子どもの発達を阻害する危険性があるのですね。
もちろん、親や家族の負担を軽減する必要性がある場合は就園の適応も出てきます。しかし、児童デイサービスの利用なども可能ですし、経済的要請に関してはむしろ、親が無理に就労しなくても子どもに向き合えるよう、社会で考えていきたいと思います。
第二に、その3歳以上の障害児が「障害児保育」からオミットされているケースがあることです。
障害児保育の枠が決められている市町村が多く、対象児が多ければ障害があっても加配保育の対象にされないケースが僕の外来でも続出しています。
3歳以上のしっかりした障害児保育が保障されてこそ、未満児の障害児の就園があるのではないでしょうか。
第三に、親の就労が「障害児保育」の条件にされていることです。多くの県が障害児保育の際に、親の就労を問わない方向になっています。沖縄県の最大のアキレス腱は、待機児童があまりにも多いことです。
また、障害をもっている親は子どもに向き合うことを選びたくても、障害児保育に入るために就労せざるを得ないケースがあります。将来の分離教育に備え、乳幼児期早期にしっかり親子が向き合える状況を確保することが発達保障だと思います。
第四に、沖縄県ではかなりの障害児が無認可に就園していることです。当科の統計では約5割の子どもが無認可園に就園しています。無認可がいけないと言っているわけではないのですが、こうした子ども達の「障害児保育」が担保されていない状況で、未満児まで受け入れることは保育の質の低下を招きます。
第五に、沖縄県では公立幼稚園がプレスクールとして機能しており、障害児が5歳児になると慣れた心地よい保育園から幼稚園に移らないといけなくなります。
これも他県では、幼保3年一貫教育が普通です。障害をもつ子どもだからこそ一貫した保育を保障しないといけませんが、待機児童解消という問題もあるため保育園は5歳児の枠が極端に少ないのです。
第六に、市町村の親子通園が未整備であり、親が親として成長する場がなく、保育所が託児化してしまう危険性です。
このような複雑な背景がある保育状況で、「障害児の受け入れを拒否している」ような単純な論調は困ります。県も理解できていないのでしょうね。
もちろん、障害児が未満児で就園する方がよいケースもあるでしょう。しかし、障害をもつ子どもがよりよい発達保障をされ、親が子どものことを理解し、向き合い楽しめる支援を幼児期に展開することにもっと焦点が当たるべきだと思っています。
公立・認可保育所の入所規定で、県内20市町村が障害児の受け入れ年齢を「おおむね三歳以上」などと制限していたことに関する記事です。
以前、琉球新報がほとんどスクープのような記事や論説を出していました。つまり、「障害児の就園を市町村が拒否している」と批判するような論調です。
私はこうした記事が出ること自体、障害児保育と沖縄の障害児保育の現状が全く理解されていない証拠だと思っています!!
今回の沖縄タイムスの記事を引用してみましょう。
公立・認可保育所の入所規定で、県内二十市町村が障害児の受け入れ年齢を「おおむね三歳以上」などと制限していた問題で、県が規定の見直しを働き掛けた結果、十二市町村が「(年齢制限を)削除した」「削除予定」と回答していることが七日、分かった。
同問題は二〇〇七年二月、障害児保育を「おおむね三歳以上」と規定していた浦添市が、三歳に満たないことを理由に障害児の受け入れを拒否していたことが判明。その後、県青少年児童家庭課の調べで公立・認可保育所を設置する三十四市町村のうち二十市町村が、年齢制限を定めていることが明らかになった。
同課は、「市町村の多くは、実際には年齢にかかわらず、弾力的に受け入れていたようだ」と指摘。「年齢を制限しているかのような規定は誤解を招き、好ましくない」として同年八月に、規定の見直しを求めていた。
まず第一に「障害児保育」と「障害児を保育所に受け入れること」は違うということです。
障害児保育は、3歳児クラスになると、幼児数に対して先生が未満児に比してかなり少なくなるため、障害認定をして障害児を受ける「加配保育」を行うという意味合いがあるのです。
未満児クラスでは特別重い障害でなければ、実際は沖縄県の保育園は受け入れ(過ぎ)ています。障害があるかもしれないが、未満児で診断がついていない場合はそのまま就園しているケース(発達障害児など)もあります。
重い障害のある場合などは、ケアの点でも愛着の点でも親子通園などで支えられる方がよいと言われています。早期分離就園は子どもの発達を阻害する危険性があるのですね。
もちろん、親や家族の負担を軽減する必要性がある場合は就園の適応も出てきます。しかし、児童デイサービスの利用なども可能ですし、経済的要請に関してはむしろ、親が無理に就労しなくても子どもに向き合えるよう、社会で考えていきたいと思います。
第二に、その3歳以上の障害児が「障害児保育」からオミットされているケースがあることです。
障害児保育の枠が決められている市町村が多く、対象児が多ければ障害があっても加配保育の対象にされないケースが僕の外来でも続出しています。
3歳以上のしっかりした障害児保育が保障されてこそ、未満児の障害児の就園があるのではないでしょうか。
第三に、親の就労が「障害児保育」の条件にされていることです。多くの県が障害児保育の際に、親の就労を問わない方向になっています。沖縄県の最大のアキレス腱は、待機児童があまりにも多いことです。
また、障害をもっている親は子どもに向き合うことを選びたくても、障害児保育に入るために就労せざるを得ないケースがあります。将来の分離教育に備え、乳幼児期早期にしっかり親子が向き合える状況を確保することが発達保障だと思います。
第四に、沖縄県ではかなりの障害児が無認可に就園していることです。当科の統計では約5割の子どもが無認可園に就園しています。無認可がいけないと言っているわけではないのですが、こうした子ども達の「障害児保育」が担保されていない状況で、未満児まで受け入れることは保育の質の低下を招きます。
第五に、沖縄県では公立幼稚園がプレスクールとして機能しており、障害児が5歳児になると慣れた心地よい保育園から幼稚園に移らないといけなくなります。
これも他県では、幼保3年一貫教育が普通です。障害をもつ子どもだからこそ一貫した保育を保障しないといけませんが、待機児童解消という問題もあるため保育園は5歳児の枠が極端に少ないのです。
第六に、市町村の親子通園が未整備であり、親が親として成長する場がなく、保育所が託児化してしまう危険性です。
このような複雑な背景がある保育状況で、「障害児の受け入れを拒否している」ような単純な論調は困ります。県も理解できていないのでしょうね。
もちろん、障害児が未満児で就園する方がよいケースもあるでしょう。しかし、障害をもつ子どもがよりよい発達保障をされ、親が子どものことを理解し、向き合い楽しめる支援を幼児期に展開することにもっと焦点が当たるべきだと思っています。
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