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 6月27日付けで、東京都の福祉保健局病院経営本部が「子どもの心診療支援拠点病院事業」の開始をアナウンスしています。

 7月開始のこの事業は、発達障害や児童虐待、いじめ、不登校、ひきこもりなど、様々な子どもの心の問題に関わる地域の関係者を支援するためのものです。

 これは、もちろん、子どもの心診療整備計画に沿った事業計画ですね。都道府県では東京都が最初となります。

 児童・思春期精神科の専門病院である都立梅ケ丘病院が拠点病院として、事業の実施に当たります。

 具体的な事業もいくつか公開されています。8月には、都内の保育士・幼稚園教諭・小学校教諭を対象とした夏季セミナーを実施・募集するようです。

 以前から行っていた関係機関への医学的支援に加えて、様々な子どもの心に対応する地域の関係機関への専門支援や、都民への普及啓発を行うとのことです。

 加えて、児童精神科医師向けの連絡会の開催や、医師・医療スタッフなどに対する研修、教員等に対する研修など、児童精神医療の拠点としての広域的な情報発信を行う予定なのだそうです。

 診療以外の診療報酬に則らない事業を病院が行うのはとても難しいことです。政策医療として事業が明確に制定されていることが大切です。

 ・・・こころ科ではこうした流れを見越して、パイロット事業として2年間地域発達支援の整備に協力してきました。そして、幸いにしていくつかの地域の親子教室や親子通園の立ち上げに協力することができました。

 3年目には是非事業化をと願ったのですが(県議会にまで取り上げていただきましたが)、残念ながら県各機関の理解は得られませんでした(悲)。

 国の予算がついているので、いくつかの都道府県で診療拠点病院事業が立ち上がると思います。今年はその動向に注目しようと思っています。
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 昨日は、発達障害者支援センター主催の講演会を聞きに行きました。

 愛媛県今治市という人口18万人の市で(確か手拭いと焼き鳥で有名でしたね)、児童精神科のクリニックを開業をされている藤岡宏先生(つばさ発達クリニック院長)の講演でした。

 タイトルは「自閉症の特性理解と支援」で、ぶどう社から出ている著作と同じでした。

 藤岡先生は30年近く自閉症を初めとした発達障害臨床に関わって来られたそうで、TEEACHプログラムを学び臨床実践に生かしています。

 非常に膨大なスライドでしたが、視覚的認知を駆使して(さすがTEEACH!)構成が練られた内容だったので、かなりわかりやすい講演でした。

 コミュニケーション論から開始し、自閉症という障害を「目に見えない障害」「世の中を知る手がかりが読み取れない障害」と捉え、確実な心の杖としての「視覚的手がかり」が必要なのだと話されていました。

 そして、自閉症をもつ子ども達はこのことを理解されず。状況が読み取れない状況で混乱し無理を迫られることにより、思春期に大きな課題が出現すると話されていました。

 また、自閉症の「問題行動」は何かしら意味のある行動であり、その水面下にある自閉症特性を見抜く必要性について触れられました。

 個人的に印象に残ったのは、TEEACHは表面的に取り入れてもうまくいくものではなく、例えば、スケジュールなどは、子どもが知りたいこと、楽しいことを予測するための手がかりとして使っていかないと、子どもから拒否されるということです。

 考えてみれば当たり前のことですが、視覚化やスケジュールは本人への指示や従属を強いるための仕組みではなく、本人がそれによって助けられ、理解を深め、達成感や喜びを得るためのものなのですね。

 TEACCHが子どもたちからのコミュニケーション自発を促し、「ノー」と表現できることを教え、その選択を大切にするもよくわかりました。

 子ども達がしっかり否定を表明できて、それが受け止められたり、時には投げ返されたりという、コミュニケーションという相互交渉を通して、子どもの耐性は育っていくという考えはとても共感できました。

 少し残念だったのは(講師の藤岡先生の責任ではないですが)、沖縄の現状と今日の関連が見えにくかったことです。

 沖縄の現状に触れなかったのは、おそらく情報伝達が十分されていなかったためでしょうが、親子通園での数々の構造化実践を見て、あまりにギャップが大きいと感じました。

 母親の就労率が高く、子育てに関するジェンダー意識が強く、発達障害に関する社会的理解や支援に乏しい沖縄で、TEEACHを本格的に実践するのは少し
無理があります。

 発達に関する社会的意識を高め、少しの時間でも親子が向き合えるよう敷居の低い発達支援を複数用意し、丁寧な療育活動を地域でどのように進めていけるのか・・・親御さんの関心もやはりそこにあるでしょう。
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