本書は、栃木県弁護士会「医療における子どもの人権を考えるシンポジウム」実行委員会編で明石出版から2007年10月に出版されています。
本書は、大学病院に入院させられたまま両親に遺棄されて4年近く経過した子どもの事例を通じて、栃木県弁護士会人権公害委員会(人権公害ってインパクトがある言葉ですね!)が2003年に研究会を発足させたのがきっかけなのだそうです。
子どもの医療における人権の問題を研究し、その成果を2005年にシンポジウムを通じて発表した内容が本書の元になっているようです。
医療外の法曹界の人たちが中心になって書かれてはいますが、病気になった子どもが病気だけではなく、社会の無理解にも苦しめられていると指摘しています。
子どもの医療に対する社会の無理解と軽視、そして、医療側の必要以上の制限によって、子どもの人権が踏みにじられていないかと問いかけています。
特に、面会時間のこと、入院生活中の遊びや学びのこと、子どもに対する治療説明のこと、子どもの自己決定のことなどを、順番に取り上げ、実際のアンケートを参照にしながら、わかりやすく現状整理し提言をしている点が見事です。




