メーカーさん(ヤンセンファーマ)からの答えは10名程度ということでした。知っている方もいらっしゃると思いますが、コンサータは塩酸メチルフェニデートの特殊なカプセルでできた徐放剤ですが、以前使用されていたリタリンの乱用もあって、処方医は登録制になっているのですね。
昨年末に急いで研修会が行われた経緯があって、沖縄県では開催されなかったのですね(私は広島市の研修に出かけました)。それで登録医が少ない影響もあるのですが、やはり専門医は少ないのだと思います。
ところで、5月25日の読売新聞に興味深い記事が出ていました。
広島県は6月、発達障害の子どもらを診察できる医師を増やすための研修をスタートさせる。初診の患者が最大で1年間待たされるなど、県内の専門医不足が深刻なためで、3年間で医師8人を受け入れる計画。県障害者支援課は「早期発見と療育につなげるため専門医の養成を急ぎたい」としている。
明確な診断基準が確立されていないため、発達障害児の人数は明らかでないが、文部科学省が2002年に全国5地域の公立小中学校370校の教諭に実施した調査では、児童生徒4万1579人のうち「学習面か行動面で著しい困難を示す」子どもの割合は6・3%で、1クラス(約40人)あたり約2・5人だった。
一方、発達障害を診療できる医師の人数は、県地域保健対策協議会が県医師会員に実施し06年3月にまとめたアンケートで、約6500人中37人だけと判明。同時に、医療機関も約8割が広島市など県西部に偏っていることも分かった。
患者が数少ない医師に集中するため、初診の待機期間が長期にわたるケースも目立っており、県立障害者療育支援センター「重症心身障害児施設わかば療育園」(東広島市)では、最大で1年待ちもあったという。その後、医師3人に加え、作業療法士らスタッフを増員したが、0〜15歳の発達障害児の初診者は、05年度110人、06年度199人と増加傾向にあり、今も3、4か月待ちという。
こうしたことから、県は08年度予算に1660万円を計上し、6月から同支援センターで専門医養成の研修を始める。発達障害が専門の小児科医河野政樹医師(45)が講師となり、発達障害児者の診療方法を学び、実際の診察に立ち会う「陪席診療」を行うなど、1年以上の研修を重ねる。
河野医師は「発達障害に関心のある医師にとって、療法を身につける良い機会。一人でも多くの患者が社会に適応できるようにするため、専門医を育てたい」と話している。
こころ科でも、4人の小児科医が希望されて「陪席診療」を行う形での研修を行っています(予算的裏付けはなく、いつものように無予算の単独事業ですが)。専門医養成に貢献するためです。小児科の後期研修医も1ヶ月単位で研修を行っています。
再診の負担が増大したため、こころ科では新規患者の受付はこの4月でストップしてしまいました。しかし、さまざまな配慮を行い、特殊な紹介を通じて新患さんの診察自体は何とか継続している状況です。継続の理由はこうした専門医養成の責務もあるからです。
子どものこころの診療は、こうした「政策医療」をもってでしか導入できない側面があります。専門医養成も当然ですが、保健師、臨床心理士、ST、OT、保育士など、さまざまな職種の専門養成をする必要がありますね。



